2016-12-06レガレリア流モノ作り現場巡り

古都京都にて発展した清水焼を訪ねて

手作業だからこと生まれる温もり

今回は、古都京都で有名な清水焼の窯元を訪問させて頂きました。
実際にある程度の量産をされる窯元に伺う機会がなかったので、ウキウキワクワクさせながら問屋さんに連れられて清水焼の窯元へ伺いました。職人により轆轤(ろくろ)による成形や絵柄の手描きなどしっかりと手作りで作られている現場は、静かながら活気がある雰囲気があり良いモノを作っているということが分かる空気感でした。
焼き物の絵柄は、見本を元に職人が一つ一つ手描きをされていますが、大きな違いがなく同じように書かれていく様子を見ていると、やはり職人というのは熟練された技術があるからこそ出来る仕事なんだと改めて実感しました。
伺わせて頂いた窯元では、土からの成形から絵描きまで一貫して一人の職人が担当する様にしているとの事で、一つの技術が飛び抜けていても何かが欠けていても成り立たないオールマイティーな仕事が求められることに職人の凄さを再認識しました。

焼物とは思えない煌めく宝石の様な陶器

実は、この窯元で作られる「花結晶」という陶器の出会いがキッカケで、今回の現場訪問をさせて頂きました。
焼物とは思えないほどキラキラと輝く様な仕上がりで、華やかな柄の模様は今まで見たことのない様な仕上がりで初めて拝見した時は一目惚れしてしまいました。
焼物を取り扱ったことがない事と、どの様に作られるかを凄く興味を掻き立てられた事もあり、実際に見たくなり今回訪問させて頂きましたが、実際に出来上がる現場を見ると商品がより良く感じる様になりました。
やはりどんなモノでも出来上がるまでの過程に人が携わり、どの様に出来るのかを理解すると、愛着が湧きますよね!
では、この「花結晶」はどの様に出来ていくのかちょっと説明したいと思います。

焼き上がらないと仕上がりが分からない

花結晶は、焼き上がらないとどんな柄になるか分からないといった代物で、世の中に同じモノが一個もないため出会いを楽しむ商品になっているとのことでした。
ある程度予測をして作っても殆どイメージ通りには仕上がらないとのことで、断然興味が沸くモノでした。
写真の様に焼く前は点が何個も付いているだけで、一見シンプルな焼き物になると思われるますが、この点の部分が柄が生まれる種になるそうです。点の部分を中心に結晶柄が生まれる様にしているそうですが、点以外のところでも結晶が生まれたり結晶のサイズが大小コントロールが出来ないそうです。
煌びやかな結晶柄は、釉薬に金属を加えることで生まれるとのことで、金属の種類で色味を変えるとのことでした。

現代の技術だからこそ出来る陶器

この釉薬に金属を入れて焼く技法は、昔からある技法だったそうです。では、なぜ今まで花結晶の様に商品展開されなかったのか不思議です。
それは、焼釜の温度コントロールによるモノが要因だとのことで、昔は蒔で焼いていたため釜の中の温度にムラがあり花結晶が出来る箇所と出来ない箇所があり、分取りが悪く商品としては成り立たなかったそうです。
しかし、現代になり電気釜へと変わり細かい温度調節が出来る様になり、安定して花結晶が作れる様になったとのことでした。
昔から続いているモノ作りの中にも現代の技術を加えることで商品として作ることが出来る様になるのも、新しい事へチャレンジしている企業だからです!作り手の拘りが見える商品は、やはり良いですね。

この様に軽くでもどの様に作られた商品かを知ってから買うと、商品にも愛着が生まれ、プレゼントとして贈るにも相手に伝える事で拘って選んだ事が伝わります。
ただ安いだけの商品、当たり障りない商品だけでなく自分なりの商品を探すとセンスが磨かれるかもしれませんね。

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